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久しぶりに、日本語で

また冬が来た。風が一日ずつ強くなって、空気はだんだん寒くなった。その特別な冷す匂いはいつも心の底に染み込んできて、まるで身体がこのままで凍えていくみたいな感じが消せなくになり始まった。あぁ、これから冬だ、って窓から外を眺めながら思い込んでるのは、もう一回二回だけのことじゃなかった。

この辺りは、四季が分明で、春と秋はとても短く感じだ。凄く寒がりなんだから、夏はとにかくより過ごしやすいけど、冬はいつもまずくなった。ここで今まで生まれて育ち続けてきたんだけど、どうしても慣れられないみたい。こういう気になった途端、思わずちょっと情け無い人だなって苦笑を漏らした。

人間は時々、どうしようもない生物だなぁ
そして、もうほぼ一年間、過ごしちゃったよなぁ。

この世の事は、始まりの時にはいつも長く遅くて、けど過ごせば過ごすほどどんどん早くなって、最後はだいたいあっという間に全てが終わった。そういう時の良いことも悪いことも、ほんの一瞬だけのことだった。けど人はよくこの一瞬に強い印象をつけ易く、その前のことはだいたい「過ごしたこと」にすることで済んだ、っていう気がする。そして生涯はただ数個の標記で分けて記録しちゃって、忘れるのはその標記からひとつずつ忘れてきたって。

まぁ、ちょっと変な思いになっちゃったな〜

さて、どういうふうに描けばいいよな、今のことをそれぞれ。
今の窓の外は、もう馴染み込んだ風景だ。
これまでの一年間、この窓から外を窺ってきたのだから。
冬は相変わらず慣れてくれないけど、この場所をこの角度で見たことは、もう一年間。
再びくるこの場所の冬は、もう一度味わった。

強く、冷す風
薄く、蒼い空
風に揺られて、もはや葉をなくし尽くして禿げになった。
草もどんどん生気を取られた。
遠くある山が寂しい色に、見た目だけで寒くなった。
たまには一羽のカササギや鳩が飛び通し、何の声も出さなくてすぐに消えていた。耳に届けたのは、ただの風が残した枯葉を揺り続けている音
「何も無い」っていう感じの冬
本当は「何も無い」ってわけはないのに、なんかそういう感じなくてなれない。
冬が苦手なんて、こういうものかしら。

まぁ、いいじゃない。
こういうふうに、この土地に生まれてきたことは、一度も悔しいことはない。
この窓から風景を見続けることが出来るのは、幸いだ。
そしてこれからも、こういう風にここで冬の味を味わうことができますように、心から祈った。

また、来年
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